2015年05月23日

ポリファーマシーについて

先日、津市の情報番組でポリファーマシーについてお話ししました。




2年前の診療所機関紙の原稿と併せてご覧ください(基本的に、この2年間で言っていることは全く変わりません)

2013.6月のまちかどより
家庭医をかかりつけにするとよいわけ〜「ポリファーマシー」

長雨の季節ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

今回は「ポリファーマシー」について書きます

「ポリファーマシー」とは「お薬をたくさん服用している(しすぎ)」という意味で、通常5種類以上を服用している場合を指します

しかも、ただ多いだけでなく、不必要な薬も含まれているというニュアンスが含まれます

ところでみなさんは、定期的に何人のお医者さんにかかっていますか?

5月号で触れましたが、日本は「フリーアクセス」の国ですから、複数の医療機関にかかって、それぞれでお薬をもらっている方も多いのです

内科のお薬に加え、腰が痛ければ整形外科、湿疹で皮膚科、花粉症で耳鼻科、目がコロコロするので眼科など、多くの医療機関でお薬をもらうことは往々にしてあります

年をとれば体のあちらこちらに不調があらわれがちとなり、御年配の方ほど、多くの医療機関を受診する傾向があります

ここで「ポリファーマシー」が問題になるのです


「フリーアクセス」すなわち、どこにかかるのも自由ですから、かかること自体が悪いわけではありませんが、お薬には飲みあわせがあります

お薬が増えれば増えるほど、危険な組み合わせの可能性が増えます

また、複数の医療機関で、同じようなお薬が出ており、3カ所の病院から4種類の胃薬をもらって、お腹いっぱいになっていたなどという笑えない話もあります

こうした問題に対応する方法の1つに、お薬手帳があります

お薬手帳で、複数の医療機関でもらっているお薬をチェックするように当院でも心がけていますが、その重要性がなかなか浸透せず、手帳をお持ちいただけないことも多いのです

また、お医者さんによっては、せっかくお薬手帳を見せても、目もくれず、患者さんに「お薬手帳は重要でない」という間違った印象を与えてしまうこともあるようです

ここで、興味深い研究があります

「定期的にお薬をもらう医者の数が1人増えるだけで、お薬によるトラブルが3割増える」というものです

4カ所からお薬をもらっている人は、1カ所からもらっている人に比べて、お薬のトラブルの危険性が2倍以上になる計算です

家庭医は、内科の病気だけでなく、よくある病気を広く診ることができますので、他科、他院のお薬であっても対応させて頂ける場合が多々あります

もちろん、必要に応じて専門医にかかることもありますが、病状が落ち着いていれば、1人のかかりつけ医がお薬を全て管理するのが一番安全なのです

安心してお薬をのんで頂くためにも、是非ご相談下さい
ラベル:家庭医 家庭医療
posted by 高茶屋CL at 16:51| 三重 ☔| 家庭医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする